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1985年6月18日、豊田商事という会社の会長が報道陣の前で殺害されるという事件が起こりました。
当時のテレビや週刊誌は今のように規制が強くなく、殺害された永野一男(会長)の姿を放送したり、週刊誌が写真を掲載していたようですが、殺害された男は悪徳商法で高齢者からカネをだまし取っていた詐欺会社でした。
人がテレビカメラの前で殺害されたことに驚きますが、報道陣は、まさか目の前で殺人が行われるとは思っていなかったことでしょう。
さて、豊田商事ですが高齢者からカネをだまし取る手口は現在の特殊詐欺と同じです。この事例から人間は似た詐欺でも何度もだまされてしまうことがわかります。
当サイトでは過去に起きた詐欺事件(お金絡み)をわかりやすく共有していますが、もしこのような事例を学校の授業で教えていれば世の中の詐欺被害者は減るのではないかと感じます。
豊田商事事件の概要
【出典:ザ!世界仰天ニュース】
1977年に永野一男が名古屋市で豊田商事を立ち上げ、金(GOLD)の商品取引を始めました。社名の由来は有名な会社と勘違いしてもらうためにトヨタ自動車の豊田から来ています。
会社設立直後に詐欺手法に手を染めます。高齢者をターゲットにして金を購入させ(実際は金を購入していない)その資金を元手に社員に強引な手法で契約を取らせていました。
この記事を書くために動画をTwitterに上げました。まずはこちらをご覧ください。
金(GOLD)を買っていないのに高齢者をだまし、金の購入費用を出させ続けた豊田商事。詐欺会社が月商100億円の売り上げ目標を上げていた。1985年6月18日に事件は起こります。映像は世界仰天ニュースより引用。#豊田商事事件 pic.twitter.com/1yo1IX6HtN
— まるわかりキャッシング (@cashing_blog) November 19, 2022
豊田商事でも特殊詐欺でも同じことが言えますが、騙す方は詐欺行為を悪いことだと思っていないことです。
0:35では裏に誠実、礼儀、闘魂、感謝などの言葉が並んでいます。社員を鼓舞するためにポジティブな言葉を並べていますが『本年度の目標は月商100億円』と言っている時点で罪悪感があると思えません。
誠実というのは騙す前までは誠実なフリをしろ、契約する前までは感謝の気持ちを示せと完全にマネーゲーム化していることがわかります。
マネーゲームと言うと、この事件よりもっと前に、天下一家の会事件があります。日本で初めてのねずみ講ビジネスですが、興味がある方はこちらの記事も併せてご覧ください。
詐欺師たちも契約までは必死
騙された人たちが口を揃えて言うのは『まさか、あの人が詐欺師だったとは・・・』です。親切で優しい人だったり、人のことを思いやってくれる人だと思っていた人が自分を騙すんです。
詐欺師は強盗と違って他人の心の中に侵入して安心させ、信用させてからハメてきます。豊田商事も同じで高齢者を安心させてから契約していましたが、契約するためのマニュアルが存在していました。
豊田商事ではアポイントメントを取った先に手土産を持参して、仏壇があったら必ず手を合わせる、電話を使ったら電話料金を必ず支払うとこまかいルールまで徹底し、信用を積み重ねていきます。豊田商事の手口は下記のツイート動画で確認してください。
詐欺師はターゲットをハメるために事前準備を怠りません。警戒心を解き、安心させて、信用させてから喉元を狙って食いついてきます。(特殊詐欺は不安を煽って煽って冷静に判断させないようにする)やり方が変わっても詐欺の本質は今も昔も変わらない。
#世界仰天ニュース#豊田商事事件 pic.twitter.com/eim9q56S8H— まるわかりキャッシング (@cashing_blog) November 19, 2022
はじめに電話アポイントの女性に電話帳から無作為に電話をかけます。その中で少しでも反応が良かった人に営業担当が突然訪問します。被害者は誰かわからないので『どちらさま?』というやり取りから始まりますが、オペレーターが電話はしているので『前回、貯蓄の移し替えのお話をさせてもらった会社の営業担当です。お土産あるので受け取ってください』こうやって懐に入り込みます。
安心させてからカネを出させますが、上記のやり方で落としきれない場合は、煽りや泣き落としを使った方法も常套手段として使われたようです。
当時、豊田商事の被害を受けた人は、全国で数万人、被害総額は2000億円近いと言われていますが。被害届のないものもあったと推察されます。
豊田商事の手口は、このようなものも使われていました。
豊田商事の詐欺契約部隊はターゲットを決めたら5時間は家から出るなと教育されていました。高齢者の優しさや人情を刺激して現金をだまし取ります。それでもダメな場合は泣き落としも日常的に使われたようです。#豊田商事事件 pic.twitter.com/hulUKCrvfi
— まるわかりキャッシング (@cashing_blog) November 20, 2022
顧客を信用させるためにメディアも利用された
私は不思議に思うことがあって、詐欺会社の多くが自分たちの行為を正当化していて、本当に正義があると思い込んでいることです。現代の詐欺集団も同じ心理状態が多いようです。
豊田商事は、当時テレビCMまで放送していたようです。
まさかテレビCMをしている会社が金融詐欺をしているとは思いもしませんよね。
幕引きは豊田商事の破産宣告と永野一男の殺害
当時、豊田商事は警察や国民生活センターに多数の通報がされていて、詐欺会社と知れ渡っていたようです。そして本日逮捕されるという噂があったようで(1985年6月18日)報道陣が永野一男の自宅前で待機していたところ悲劇が起こります。
当時の様子は今も映像が残っています。下記のツイートはザ!世界仰天ニュースで実際に放送された内容です。衝撃的な場所は一部モザイク処理やカットされていますが状況は伝わると思います。
日本を震撼させた豊田商事事件。報道陣の前で殺人が行われる不思議な事件が起こりました。詐欺は恨みを買う。#豊田商事事件#仰天ニュース pic.twitter.com/M7OXJWjME0
— まるわかりキャッシング (@cashing_blog) November 19, 2022
テレビカメラの前で殺人が行われるというショッキングな事件が起こりましたが、報道陣は目の前で殺しが行われると想像もしていなかったことでしょう。
巨額な詐欺被害を生んだ豊田商事ですが、長野一男の所持金は711円だったそうです。
セブンイレブン
そういうのいいから!
殺人を犯した2人の実行犯は旧日本軍の銃剣を使用したようですが、銃剣はどこから出てきたのか報道されていません。2人は被害者に頼まれて殺害の実行をしますが、人に頼まれて殺人を犯すのは考えにくく、豊田商事の現金の流れをうやむやにするために暴力団などから指示があったのでは?と一部では言われていたようです。
銃剣が出てきた時点で多少の違和感はありますが・・・
2人は懲役10年と8年が確定しましたが、現在は日本のどこかにいるはずです。(殺人犯なのに実名が報道されなかったのは気になる)
何はともあれ、豊田商事は設立から7年で破産宣告、被害者は騙されたほとんどの資金を回収できず。会長はテレビ中継中に公開処刑されるという最悪な形で幕を閉じました。
豊田商事から資金提供を受けた企業や関連施設
本文とは関係ない内容になるので簡単な説明にしますが、詐欺をする人間も100%真っ黒な人間ではないことがわかります。
永野一男は自分がまともなことをやっていないことを理解しながら、罪滅ぼしのために社員に浄土真宗親鸞会の講話を聞かせたり寄付をしたりしています。
浄土真宗親鸞会は新興宗教で1958年に発足した宗教団体。今もジワジワと会員数(信者)を増やしています。
また現在では、吉野家ホールディングスの完全子会社の、はなまるうどん。創業者の前田英仁氏は豊田商事元幹部でした。
創業者の経歴が週刊誌に報道されたことにより、マザーズに上場を申請したものの保留。2005年の株主総会でこの質問が出て上場見送り。資金繰りが追い付かず、吉野家に身売りする形で完全子会社になりました。この事実ははなまるうどんは公にはしていません。あまり公になっていない事実ですが、調べてみるといろいろ出てきます。
過去にやったことはずっと引きずるということですね。
私は神さまの存在を信じませんが、こういう事実を知ると見えない力の存在もあるのかな?という気にもなります。宗教はやりませんけども。