【PR】当ページは広告が含まれています。友人に『極悪がんぼっていうマンガ面白いよ。
読んでみ』と勧められました。
業界関係のマンガって結構気になるんですよね。医療関係者は医龍を読んでいたと聞きますし、寄席に行ったとき、噺家さんはタイガー&ドラゴンの話をしていました。生活保護者は健康で文化的な最低限度の生活をドラマで観ている人が多いという話を聞いています。
極悪がんぼはナニワ金融道の作者の元でアシスタントをしていた人が独立して作った作品で、作風が似ています。全巻読破はしていませんが、半グレ(アングラ)組織の探偵のような話です。
ドラマになったこともあるようで、もしかしたら知っている方もいるかもしれません。
極悪がんぼの中で『男性でも養子縁組をすれば別人になれる。別人になれれば何度でもカードローン契約ができる』という話がありました。
犯罪を誘発するような内容で、よく編集通ったなと思いましたが、本当に養子縁組でカードローン契約が可能なのか解説していきましょう。
やっていることは褒められたことではありませんが、可能性としてはゼロではない話です。最後までお付き合いいただけると幸いです。
関連情報として信用情報がブラックでもお金を借りられるのか?という内容についてはこちらの記事も併せて参考にしてみてください。
養子縁組で別人に!カードローンは何度も契約可能か?
【出典:極悪がんぼ】
極悪がんぼはこのような話が盛りだくさんです。気になる方はコミックスを購入してください。
この話は、借金で自宅を取られそうで困っている公務員の男性と、闇金からの借金に困っている女性をつないで、主人公がうまく立ち回る内容になっています。
信用情報は個人の特定を①氏名、②生年月日、③自宅住所等で確認しているので、氏名が変われば別人になれるということですが、実際はこんな上手くいきません。
本当にお金を借りたい人が見たらマネするので内容にはもう少し気を付けて欲しい気がします。
信用情報センターも常にアップデートを繰り返しています。こんなのはすぐに本人が氏名変更をしたことがバレます。安易にマンガの模倣をすると犯罪者になる可能性もあります。
運転免許証の違和感はすぐにバレる
免許証には交付日の記載があります。養子縁組で氏名変更して免許証の再発行は可能ですが、消費者金融もさすがに交付日の確認はしています。
『運転免許証、今日発行されてますよね?』と必ず確認します。また、氏名を変えたとしても自宅住所や勤務先の情報、携帯電話番号などが一緒なので信用情報センター上では類似情報として挙がってきます。
しかも、マンガで意思原さんは公務員です。会社も変えて、自宅も変えて、名前も変えて別人になるなら可能性はありますが、この内容でキャッシング会社を騙すのは難しいのです。
もう1点、有名な話ですが、免許証番号には一定のルールがあります。末番は免許証を再発行した回数です。
1~2ケタ目はどこの都道府県で最初に免許証を取得したのかの番号、3~4ケタ目は西暦の下2ケタの初回に免許証を取得した年が記載されます。(昭和44年だけ不具合あり)
カードローン会社の社員はこの事実を知っていますし、免許取得日が直近だと怪しむので、本来はよほど上手に作戦を練らないと簡単に別人になることは不可能なのです。
実際にあった養子縁組事件
信用情報センターはアップデートを繰り返しているという説明をしましたが、2005年頃までは結構抜け道がありました。
- 男性の養子縁組で実際に契約できた
- 借り回りも可能だった
当時の信用情報センターは情報更新が1日に1度だけだったので、サラリーマンでも1日の間に何社か消費者金融を回れば500万円くらいお金を集めることが可能でした。当時は総量規制もありませんでしたし。
今は申し込みをすれば、信用情報センターは『1件照会されました』と表示しますし、借り入れ情報もリアルタイムで表示させるようになっています。
養子縁組と少し話はズレますが、申し込みブラックという都市伝説はこの辺りから来ている情報です。
実際にはリアルタイムで情報が更新されているので、申し込みブラック(照会件数が多い)という理由で契約を断る業者はほとんどいません。クレジットカード会社なら断ることがあるかもしれませんが。
話を戻して、実際に養子縁組で何件も借り周りをしている人は当時いました。信用情報を照会すると類似情報というものが上がってきます。照会された情報に似たものがありますが、確認しますか?と情報センター側がワーニングを出してくるんですが、審査担当によってはスルーする人と、確認する人がいました。
審査担当の力量によって養子縁組をした本人なのか、別人なのか判断しないといけなかったのです。
しかも、消費者金融によっては、信用情報の目的外利用がうるさく言われていた時代だったので、別人照会をしてはいけないと通達していた会社もあったようで、これが養子縁組を見抜けなくしていた背景でもありました。
男性の養子縁組で別人になれるのか?
信用情報センターの情報は似ている情報をピックアップしてくるシステムがあります。これを類似情報と言いますが、名字を変えても別人になることは難しいことを覚えておきましょう。
理由は、すでに借りている情報が信用情報センター上にあるからです。類似情報は何かの情報から、多分、この人と同一人物の可能性がありますと表示します。
AIの技術も進歩していますし、私が実務をしていたときよりも精度が高くなっていることでしょう。
何より問題なのが、名字を変えてお金を借りようとしていることです。下手をすれば詐欺罪に当たるかもしれませんし、コソコソ動いて信用情報センター上で別人になれたとしても、本当の別人にはなれません。
名字を変えても収入が増えるわけではないので、仮にお金を借りられたとしても返済できなくなることは明白ですし、犯罪スレスレのズルいことを考えるより、お金を稼ぐ方法を考えた方が建設的ではないでしょうか?
本気で養子縁組をしてお金を借りようと考えている人ならエネルギーのある方でしょうし、もっと別の方向に正しくエネルギーを使って欲しいと思います。
別人になる方法はありますが・・・
信用情報のシステムを熟知していれば、完全に別人になれる方法はあります。
明言はしませんが。
ただし、かなりの手間と労力がかかります。手間と労力を惜しんで犯罪者になっても何も楽しいことはありません。犯罪とわかっていてお金を借りた場合、警察では知能犯犯罪として扱われることもあり、捜査の対象になる可能性もあります。
日々、警察から追われる恐怖心で生活しても楽しくありませんし、一生後悔した人生を送るハメになります。
人に後ろ指を指されるような人生はツラいだけです。
氏名変更で犯罪をしようと思っている方はやめてねという話です。
ナニワ金融道でも同じ事例があった
【出典:ナニワ金融道】
私のヒーロー、ナニワ金融道の主人公の灰原さん。いつもは犯罪まがいのことをせずに顧客と永続的に付き合っていく金融道を模索している彼ですが、話の流れ的に逮捕されたというくだりがありました。
出所後にタバコは刺激が強いからチョコレートでも食べとけ!とチョコをもらっているシーンです。
債権回収のためとは言え、ホームレスの戸籍を買い取り、債務者を別人になりすまさせたようですが犯罪です。
延々日陰者で生きていく未来しか見えないですし、どこかでバレるでしょう。お金が借りられないだけではなく犯罪者になってしまうので、下手なことは考えないことです。