住宅ローンの審査に通らないときに考えたいこと

人生で一番大きな買い物と言っても良いマイホーム。国土交通省の調査によると2013年の持家比率は61.8%と日本人の土地信仰具合を物語っています。調査は昭和43年から開始されていて常に60%台をキープしています。
【出所:国土交通省 住宅経済関連データ

日本人にとって夢とも言えるマイホームが、『ブラックリスト(信用情報に傷がついている状態)で審査に通らない!』となるとショックで寝込んでしまう人もいることでしょう。

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今回、私自身も住宅ローンを組みましたが非常に苦労しました・・・。

住宅ローンでも住宅ローンが組める!?内容
  1. 消費者金融で信用情報を扱っていた私の経験
  2. 自分が住宅ローンを組む上で苦労した点
  3. 不動産業者に確認した『顧客がブラックだったらどうしますか?』

    なかなか表には出てこない濃い内容を網羅しました。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

    はじめにブラックとは?簡単におさらい

    この記事に興味を持たれている方はブラックリストをご存じだと思うので簡単に説明だけします。

    本来、信用情報にブラックリストという名称はありません。(わかりやすいように本記事はブラックで説明します)

    正式には異動情報、参考情報と呼ばれ、金融業界では全てを事故情報と呼ぶことが多いです。過去の金融取引でうっかり延滞、債務整理等の手続き、民事再生や自己破産の手続きをした場合に記録されるものです。

    信用取引の前科のようなもので、基本的にブラックになっていると5年~10年金融取引が制限されます。

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    もっと簡単に言うとペナルティーですね。

    金融取引というルールを守らなかったので当然とも言える措置です。しかし、日本はリスタートしにくい国です。再出発まで10年かかるのは長いです。

    例えば、カードローンを返済せず借りパクした、借金を逃げ続けている。このような場合は10年経とうが20年経とうが情報が消えることはありません。思い当たる方は法的手続きを取って、しっかりケジメをつけてください。

    少しややこしい信用情報と登録期間について

    信用情報機関主な加入業者
    JICCカードローン、消費者金融等
    CICクレジットカード会社、信販会社、割賦販売業者等
    KSC銀行

    日本にある信用情報センターは上記3か所です。法律で定められている部分もあるので新しい信用情報機関が誕生する可能性はありません。また、CRINとかPRISとかCCBを信用情報機関と勘違いされる方も多いのですが、これらは情報を伝達するための名称なので信用機関ではありません。

    そして厄介なのが異動情報(ブラック情報)の保有機関に違いがある点と一部違う情報を扱っている点です。

    内容信用情報機関登録期間
    入金日、残高金額、完済日JICC、CIC契約継続中及び完済から5年を超えない範囲
    延滞等JICC,CIC,KSC当該事実の発生日から1年を超えない範囲
    債務整理等JICC、CIC5年を超えない範囲
    官報情報(自己破産・民事再生等)KSC10年を超えない範囲

    【信用情報センターより一部抜粋】

    官報とは政府が刊行する告知文書で、紙面は130円で販売されています。信用情報センターでは10年間その事実を確認することができます。実際には過去に自己破産や民事再生を行った際に金融機関が官報として事故情報を登録して、その事実は10年間残ります。

    事故情報(ブラックリスト)は5年を超えない範囲、10年を超えない範囲と説明がありますが、最大期間登録されると考えるとわかりやすいかもしれません。

    スネに傷がある場合は審査落ちの可能性が高い!

    過去に金融取引で失敗している方は住宅ローン審査は圧倒的に不利になる可能性がたかい

    現在も借りたお金を借り逃げしている場合を除き、ペナルティー期間を経過すれば敗者復活戦があるわけですが、信用情報機関によって登録期間が違います。

    カードローンやクレジットカード業界では債務整理等の登録期間は5年なのに対して銀行では10年です。つまり敗者復活戦でカードローンやクレジットカードを作れるようになった人が、住宅ローンだけは通らないことがあるのです。

    ちょっと別件、信用情報のこと

    借金の催促から逃げている人で婚姻による氏名変更、住所変更をしたから逃げられたと思っている方もいるようですが、そんなに甘いものではありません。
    どうしても変えられない生年月日、ファーストネーム、免許証番号、勤務先情報などによって紐づけ(名寄せ)は行われています。

    銀行は審査できない集団です。住宅ローンはスコアリングで契約可否の確認をしますが、①信用情報を確認して②自宅を担保に取って③勤務先(収入の確認をして)はじめて契約します。

    銀行は担保を取っている以上、質屋とやっていることは変わりませんし、質草+収益的な担保を取っている時点で審査ではなく誰でもできる仕事を行っているだけです。しかし、ここで文句を言っても仕方ないですし、これが住宅ローンの実情と言えます。

    不動産業者に確認した!顧客が信用情報ブラックだったらどうしますか?

    住宅ローンが通らない場合どうしているか

    今回、私が自宅を購入したときに大手不動産(仲介)業者にお願いしましたが、不動産取引は毎月バシバシ売れるものではないという話を伺いました。

    営業担当は①顧客に契約の意思がある②住宅ローンが通る。この両方が成立しないと契約できないし、住宅ローンが通らないことでお客様が残念な思いをすることは避けたいと言っていました。(本人の成績にも関係するだろうし)

    不動産業者によって対応も違うと思いますが、大抵のケースでは不動産業者が提携している銀行に一斉に審査を出してくれます。私の場合は4社に一斉に審査を出してもらいました。

    メガバンクや地方銀行など名前を聞いたことのある銀行ばかりなので不安に感じることはないでしょう。人によっては全て審査に落とされることもあり、大きく審査落ちする理由は2点です。

    住宅ローンが組めない理由
    1. 信用情報の問題
    2. 収入の問題

      本当はダメなんですが、不動産業者と銀行担当者は仲が良いことも多く、なぜ審査落ちしたのか教えてくれる場合もあるようです。

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      実際に審査に通らない方の場合どうしているんですか?

      不動産業者Aさん不動産業者Aさん

      お客様のご意向にもよりますが、最後までサポートさせてもらうケースが多いです。
      例えば、自営だから通らないケースでは自営業の住宅ローンに強い金融機関はあるので、改めて紹介させてもらうことを了承してもらっています。
      ただ、中には何度も審査は嫌だという方もいるので、お客様が何を望んでいるのか確認しています。

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      例えば、一括審査で全社ダメだった場合でも、個別に住宅ローンを通してくれる業者はあるものですか?

      不動産業者Aさん不動産業者Aさん

      全然あります。
      私たちは金融のプロではないので、何を審査しているかまではわかりませんが、契約できるケースはあります。

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      例えば、信用情報がブラックの場合でも?

      不動産業者Aさん不動産業者Aさん

      住宅ローン審査に落ちた理由が信用情報の何なのか?という点までは私たちはわかりませんが、何社か審査していくうちに契約できることはあります。
      購入される方も個人情報の詳細は言いたくないこともあるようで、『審査通りました』とご連絡すると驚かれるケースはあります。

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      逆にこれはダメだろうというケースはありますか?

      不動産業者Aさん不動産業者Aさん

      収入が極端に少ない場合でしょうか。自営の方で毎回赤字申告をしている方は難しいと思います。
      連帯保証人がいれば審査に通る可能性はありますが、ケースバイケースだと思います。

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      今回Aさんにはお世話になりましたが、どこの不動産業者もこんな熱心に対応してくれるものでしょうか?

      不動産業者Aさん不動産業者Aさん

      それはわかりません。不動産業者ごとに対応は違いますし、何とも言えませんね。

      日本の銀行は会社員ではないとか、過去の信用情報の記録に目くじらを立てて審査?を行っています。当たりの業者や、当たりの担当者を引かないと『信用が回復していないので数年後にご連絡くださいね』と門前払いになる可能性もあります。

      仕方ありませんがこれが現実です。優秀な担当者を引けることも運かもしれません。

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      フラット35という選択肢

      フラット35

      今回、私も利用したフラット35。フラット35とは簡単に言えば国(住宅金融公庫)が長期固定金利で住宅ローンを提供しているサービスです。

      審査は住宅金融公庫自身は行っておらず、ガイドラインを出し各金融機関が販売しています。販売業者は銀行や貸金業者が含まれています。金融機関が契約した住宅ローンは購入価格や建設費の90%まで機構が買い取っています。

      フラット35のメリット
      1. 住宅ローン金利が長期固定
      2. 返済期間は最長35年
      3. 保証料が不要
      4. 団信が強制ではないので、銀行ローン不可の人も申し込み可能
      5. KSCの信用情報を取得しない業者多数
      フラット35のデメリット
      1. フラット35の適合検査に合格しない物件は対象外
      2. 団信が義務ではないので債務者が死亡した場合、債務が残る
      3. 相続の際に揉めるケースもある
      4. 全額ローンも可能も残り1割は割高になる

      フラット35は契約後に機構が債権を買い取り債権として販売しています。フラット35参加業者は契約できてしまえば良いと考えているケースも多いようで、最近では投資用物件にフラット35を利用した業者が違法だと契約の破棄を求めるケースにも発展しています。

      また、信用情報の照会は申し込み前に事前に承諾を取る必要があり、参加業者によってはJICCとCICだけ確認して審査するケースもあります。

      つまり、事故情報の登録期間が長い銀行KSCの信用情報を抜いて契約できるのです。

      1つ問題なのが、JICCとCICだけに照会して審査⇨契約をする場合、JICCに住宅ローンの残高が記載される点です。

      本来、カードローンやクレジットカードの審査では住宅ローンの残金は総量規制の対象になりませんが、返済能力調査を別で行っている場合があります。

      ここでの詳しい説明は住宅ローンと別になるので割愛しますが、現在利用しているカードローンやクレジットカードの増額手続きができなくなる可能性があるのです。

      この部分は近い将来には改善されると思います。少し気になる方は図解の確認をしてみてください。

      信用情報に載る場所が変わってくる

      適合証明技術者登録証明書

      適合証明技術登録証明書

      一級建築士等がフラット35の条件に合致するかの証明書です。私の場合は12万円くらいかかると言われていたものが6万円で済んだので気持ち的には安かったという印象です。

      この証明書がないとフラット35(正確にはフラット35S)を利用できないので強制的に検査をしてもらう必要があります。

      基本的に住宅ローンを組む方は素人なので、不動産業者が手配した業者を利用することが多いでしょう。

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      ブラックでも住宅ローンは組める!?まとめ

      日本は減点主義で過去に金融取引で失敗した人間に厳しい環境です。また、フリーランスや中小の法人経営者より会社員の方が審査に通りやすい実情があります。

      銀行が面談して住宅ローンの審査をするとか、決算書をしっかり読める銀行員がいれば良いのですが、彼らも会社員で冒険した融資をすれば自分に責任がのしかかります。

      そもそも銀行員は良い大学を卒業したエリートが多く、出世街道を走りたい保守主義の人が多いのも銀行経営を悪くしている要因の1つでしょう。

      不動産業者もピンキリです。良い業者もいれば適当な業者がいるのも事実で、仲介に入ってもらう場合は信頼できる業者か見極めた上で手続きをすることも重要です。

      本記事でご説明したとおり、フラット35にノンバンクが進出していることも多く、ことと状況によっては住宅ローンの審査に通る可能性はあるのです。

      また、メガバンクでも真剣に審査をしている銀行は融資希望金額に届かないまでも『この金額なら契約させてください』と提案してくるケースもあります。

      このような事実も、金融業界や不動産業界に精通していないとわからないこともあるため、私たち素人は安心して任せられる業者を選択することが重要です。

      それでも希望どおりの結果を得られない。また、自分でも融資可能か調べてみたいという場合は住宅ローンレンジャーのような第三機関の利用を考えてみるのも良いかもしれません。